2015年12月21日月曜日

キューバの恋人(1969)

半世紀近く前の日本キューバ合作映画の DVD紹介です。

津川雅彦主演。

黒木和雄監督の「とべない沈黙」に続く劇映画第二作でキューバ革命十周年を機に、キューバの国立映画芸術協会との合作です。

1968年夏、船員をしていたアキラ(津川雅彦)は、休暇で滞在していたキューバの首都ハバナの下町で混血娘マルシアに出会い、一目惚れします。煙草女工ですが、銃を巧みに使いこなす筋金 入りの女民兵でもあったのです。アキラは、故郷に旅発つマルシアの後を追って求愛の旅に出ます。瀕発する反革命の陰謀に対する厳しい警戒態勢をとる灼熱のキューバ の奥深くを垣間みることとなります。無償で残業労働をする工場労働者たちがいると思えば,チェ・ゲバラ部隊の戦車兵たちは、広大な原野を開墾しています。アキラは、ゲリラの根拠地シエラ・マエストラを望む岬の街でマルシアを捜し当てますが、また、愛する女性の故郷サンチャゴ・デ・クーバに着いたアキラの目に入ってくるのは血と犠牲の死者たちの墓標の列でもあります。アキラは、まだ短かいマルシアの人生の中で出会った悲惨な革命の歴史を思い知らされます。モンカダ兵舎襲撃15周年を迎えた古都サンタクララのカーニ バルでは熱狂のアフロキューバンリズムにのって、嵐のように歌と踊りが渦まいています。その夜、若い二人は激しく求めあいます。マルシアは「生きるために死にたい」と身悶えながら口にします。翌朝、マルシアは幻のように消えてしまいます。厳しい孤独と憎悪をあのつぶらな瞳に宿し、別れの言葉も残さず去っていきました。アキラには、夏の日の 思い出が、疼痛のように灼け残ります。

雨の中でも力強く続けられるカストロの演説とそれに聞き入る民衆など注目に値する¿貴重な?歴史映像も登場します。