2016年8月1日月曜日

ファン・マヌエル・マルコス 『ギュンターの冬』発売

アルゼンチンの女子学生ソレダーとベロニカは、米国国務長官来訪に対する抗議運動のため、政府に共産主義者とみなされていました。ある日、ベロニカの後見人が殺され、ソレダーは容疑者として投獄されます。隣国アルゼンチンを仮想舞台としてパラグアイの恐怖政治を描いた異色のミステリー政治小説。
昨日より販売開始です。

魔法使いの女は、これを生かしておいてはならない―
散文に詩を織り交ぜてパラグアイの恐怖政治を描いた、異色のミステリー政治小説!

アルゼンチン・コリエンテスに住む女子学生、ソレダーとベロニカは、米国国務長官来訪に対する抗議運動のため、政府に共産主義者とみなされています。ある 日、ベロニカの後見人ララインが殺され、ソレダーは容疑者として接見禁止で投獄されます。ワシントンで世界銀行総裁を務めるパラグアイ人のギュンターは、姪 の投獄を受け南米へ飛びます……。 
1954年から89年まで35年間続いたパラグアイ独裁政権の恐怖政治を、隣国アルゼンチンを仮想舞台としたこの物語では、暗黒時代を実体験した著者によって、その時代に生きた人々が生き生きと描かれています。アウグスト・ロア・バストスに次いでパラグアイ文学を代表する著者によって書かれ、すでに30か 国以上に翻訳されている話題作の待望の日本語版です!

◆ファン・マヌエル・マルコス
1950年パラグアイの首都・アスンシオンに生まれました。
本書『ギュンターの冬』の他に、パラグアイやラテンアメリカの歴史や政治を謳った詩や詩歌で知られている、現代パラグアイ文学の第一人者です。著者と親 交の深かったアルゼンチンのフォルクローレ歌手メルセデス・ソーサなどで知られています、ラテンアメリカの新しい音楽・文学運動「ヌエボ・カンシオネロ」の参加 者でもあり、文学批評家としてもロア・バストスやガルシア・マルケスといったラテンアメリカの作家について多く書いています。
ストロエスネル独裁政権下では、民主化を目指す活動を行ったため弾圧を受け、投獄・亡命・国外追放を経験しました。その間、アメリカの大学で教鞭をとりました。軍事政権 終了後はパラグアイへ戻り北方総合大学(Universidad del Norte・ウニノルテ)を設立しました。自ら学長を務め、文化教育活動や学術研究にも取り組んでいます。文筆活動にも熱心で、随筆や歌集等も発表しています。



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