本日2月28日刊
アーネスト・ヘミングウェイ 『誰がために鐘は鳴る 上・下』
高見浩氏による新訳が遂に(¿やっと?)刊行です。
1930年代後半、スペイン内戦。共和国側の義勇兵であるアメリカ人ロバート・ジョーダンは、山峡の橋の爆破を命ぜられます。協力するゲリラ隊には、腹の読めないパブ ロ、女傑ピラール、そして敵側に両親を殺された娘、マリアらがいました。無垢なマリアと恋に落ちたジョーダンだが、死を賭した作戦決行が数日後に迫っていました。 内戦取材を元に、激動する運命と愛を生々しく描き切る、ヘミングウェイ畢生の大作です。以前の大久保訳と比較してみるのも面白いでしょう。
また、この作品を冷静に(¿少し冷めた目で?)読むには今村楯夫氏の 1.『ヘミングウェイの愛したスペイン』と 2.『スペイン紀行―ヘミングウェイとともに内戦の跡を辿る 』が(ほんの僅かではありますが)役に立つでしょう。(今村氏はスペイン語の基礎さえ勉強していない所為か、Gallo をガロ{1のp.22}、闘牛場を praza de toros{1の p.118}、Alcázar アルカーサル を アルカサール{2のp.32}と表記したり、またスペイン内戦の勃発日1936年7月17日を1937年7月17日{2のp.52}とするなど大事な部分での基本的な誤りをして、スペインとスペイン語を愛する読者には辛い溜め息と涙無しには読み通せませんが...。)
高見浩ヘミングウェイ 高見浩
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Ernest Hemingway Hemingway in Spain