これもとても有名な作品です。邦題は「美女と闘牛士」であります。
ジョン・ウェインが自ら設立した独立プロの第1回作で、メキシコにロケした闘牛映画
1951年度作品です。自身闘牛士である監督者バッド・ボーティカーとレイ・ナザロの原作よりジェームズ・エドワード・グラントが脚色、撮影は
ジャック・ドレイパー、音楽はヴィクター・ヤング「リオ・グランデの砦」の担当、闘牛場面の編集にはジョン・フォードが当たったといわれています。出演者はロ
バート・スタック、ジョイ・ペイジ、ギルバート・ローランド、バージニア・グレイ、それにルイス・カストロはじめメキシコの闘牛士たちです。
休
暇旅行でメキシコ・シティにやってきたブロードウェイのプロデューサー、チャック・リーガン(ロバート・スタック)は、メキシコの闘牛士マノロ・エスト
ラーダ(ギルバート・ローランド)と親しくなります。闘牛の荒々しいスリルに刺激されたチャックはマノロに闘牛技術の教授を乞いますが、それはアレナ(広場)
の興奮の焦点にたった闘牛士ぶりを、美しいメキシコ娘アニタ(ジョイ・ペイジ)に見せたいためでもありました。訓練が進むにつ
れて彼は厳しい闘牛精神を理解するようになります。副闘牛士としてようやくアレナ出場の望みがかなったチャックは、猛牛の正面攻撃を受け危険にさらされます。
飛び出してチャックを救おうとしたマノロは、猛牛の角を受けて倒れてしまいます。名闘牛士の命を奪ったアメリカ人の軽率をアニタはじめメキシコ人たちは憎むのでした。苦し
んだチャックは自らの血を流そうと決心し、当代一の猛牛に戦いを挑みます。アニタに別れを惜しんで、アレナにおもむいた彼は、みごとにその猛牛をしとめるこ
とができました。賞賛の拍手をおくる観衆の中には、アニタの姿もありました。