今日は ※ Día del Padre 父の日でありますから,トゥルゲーネフだったら『父と子』を採り上げるところですが,ゴンチャロフは 生涯独身でありましたし、「父...」のような作品はありません。
そこで、トゥルゲーネフ Iván Turguénev との逸話を載せておきます。
トゥルゲーネフは小説「貴族の巣」を、1857年12月、ローマにて書き始め、西欧諸国を旅行しながら書き続けていきました。つまり、もっとも典型的な田舎貴族たちがロシア の風景の中で、それに融け込んで暮らしている生態を、ロシアからもっとも離れた遠い異 国の都市において構想し、書き始め、書き続けていったのでした。そして翌1858年6月 になって、ようやくロシアに戻り、自分の領地スパースコエにて、小説そのままの風景と日常の中で、10月27日、『貴族の巣』を完成させました。
ところが、刊行された『貴族の巣』を一読して、友人の作家ゴンチャロフは激怒したのでした。以前、彼は小説『断崖』を執筆中、全体の構想を友のトゥルゲーネフに語っていたのです。そのため、トゥルゲーネフの『貴族の 巣』を読んで、ゴンチャロフは自分の構想をトゥルゲーネフにそっくり盗まれたと判断し、愕然となり、面罵したそうです。たしかにこの2つの小説はほとんど同じシチューエーションとモチーフが扱われていて、剽窃の疑惑を被せられたとしても不思議ではありませんでした。
こうして、2人は和解することなく、2度と顔を合わせることもありませんでした。
En 1860 Goncharov acusó a Iván Turguénev de robarle argumentos y de capitanear una conspiración contra él. Esta idea lo persiguió hasta su muerte.
※ 日本では 6月の第3日曜日ですが、スペインでは3月19日(聖ヨセフの日)です。
El Día del Padre es una celebración dedicada a los padres de familia. Se honra con ello la paternidad y la influencia del hombre en la vida de sus hijos. En general, la tradición católica europea lo conmemora el 19 de marzo, día de San José, padre de Jesús.
因みに,ロシアには「父の日」というものは正式にはありません。それらしきものは2月23日にありますが...。
ゴンチャロフ 断崖Día del Padre父の日