2012年5月2日水曜日

英語の発音、その2 . ホワット、ホエン、ホエア、ホワイ-- 英語圏では意味不明 How to pronounce WHAT, WHEN, WHERE, WHY.

 英語の発音の2回目です。 ( 英語の発音の1回目は「英語の発音、その1 : 頭の体操、有名な ghoti +」[ 4月27日 ]で、<http://ernesto-mr-t.blogspot.jp/2012/04/ghoti.html> にあります。)

NHKで皆様御存知の Peter Barakan が『猿はマンキ、お金はマニ』 ( NHK出版 ) の中で what、when、where、why の発音に関して以下のように述べています。

「日本では『ホワット、ホエン、ホエア、ホワイ』と教えられますし、そのように書いてある雑誌なども見かけます。ですが、英語圏では意味不明です。...[上記疑問詞の] wh- は全て/w-/と覚え直していただきたいです。昔は少し h のニュアンスも含まれた発音をしていましたが、現在ではほとんどそのように話す人はいませんし、とにかく『ホ』という音とはまったく違います。」

Native speakers of English が中心になって編纂された画期的な辞書『ロングマン英和辞典』 ( ピアソン・エデュケーション、桐原書店 ) でも それぞれ、

what /wʌ́t, wά:t|wɔ́t/
when /wén/ 
where /wéə/
why /wáı/

となっています。

ノーベル賞 premio nobel も受賞している、世界的に有名な Samuel Beckett の小説 Watt は、主人公 Watt と 疑問詞 what が同じ発音であることを利用したものです。

偶然か必然か、このS. Beckettもまた 以前 お話した J. Swift 同様 Ireland 出身の文学者です。

基本単語の発音も以外と難しいものです。

Watt の原書 ( 1953年 ) の表紙と、You Tube の Watt を載せておきます。You Tube の 朗読は 聴いているだけで、楽しくなってきますよ。




因みに仕事率や電力をあらわす単位 ワット watt も what と同じ発音です。