「 スペイン語の発音、その1 ( 4月18日 )」<http://ernesto-mr-t.blogspot.jp/2012/04/1.html> では、a b c まで いくらか説明しました。まだ、説明不足のところはたくさんありますが、今日は 語末の d を 扱います。
アンダルシアや中南米の人は、語末の子音をほとんど発音しませんが、標準スペイン語 castellano puro の Valladolid や ( ¿日本で言う 江戸っ子的発音? の ) 首都の Madrid などスペインの大半の地域では、語末の子音を 軽くですが、発音します。
わたしたち日本人は、日本語の母語干渉の影響で、Madrid や Valladolid を マドリード、バジャドリード と 末尾の d を /dɔ/ と発音をしてしまいがちです。
また、極端な人は アンダルシアや中南米の人のように、語尾の d の音を全く出さず、マドリー とか バジャドリー という発音で済ませています。
スペイン España での 語尾 d の 標準的・一般的発音は、何と /θ/、英語で言う th の濁らない音・清音、つまり、英語の bath, fifth などの th とほぼ同じなのです。
かつて Ernesto Mr. T に「私が習っているスペイン語の先生ったら、マドリードのことをマドリッス なんて 発音するんですけれど、学校変わった方が良いですかね?」と質問した人がいましたが、実は その /-iθ/ こそが最も標準的な西語の発音だったのです。
この 日本人の方流に言えば、『百年の孤独』Cien años de soledad は シエン・アーニョス・デ・ソレダッス ですが、赤字の C と d は 標準スペイン語では どちらも /θ/ となるのです。[ ただし、作者 Gabriel García Márquez は Colombia 出身なので、現地発音は 最初の C は /s/ 、最後の d は発音しない、ということになります。]
練習問題です。末尾の d に気を付けて次の単語を読んでみましょう。
Vd ( = Usted ), voluntad, El Cid, Calatayud, multitud, liviandad, iPod, ...
今回の blog の題 /θ/ は 語末の d の 標準的発音ということでした。外語の勉強は本当に興味が尽きませんね。
Vd ( = Usted ), voluntad, El Cid, Calatayud, multitud, liviandad, iPod, ...
今回の blog の題 /θ/ は 語末の d の 標準的発音ということでした。外語の勉強は本当に興味が尽きませんね。
なお、末尾以外の d は だいたい /d/ か /ð/ [ 英語の they の th ] の濁音になります。
写真は la Universidad de Valladolid の fachada 正門 です。Ernesto Mr. T も 何回か 講座を受講したことのある 国立大学ですが、講義だけでなく建物自体も素敵です。<http://www.uva.es/cocoon_uva/impe/uva/portada?tamLetra=>