基本的な発音等に関しては既に何度か記しましたので、今日は 単語の用い方です。
本日の El País 紙の記事の見出しの1つに
El milagro del AVE, en entredicho
というのがあります。今日は 最後の単語 entredicho について勉強しましょう。動詞 entredecir の過去分詞が名詞化したものですが、現在では entredecir はそれほど頻繁には用いられません。特にスペイン語初心者の方は entredicho は完全に独立した単語として覚えた方が良いでしょう。
この単語はカトリックで「聖務禁止」のことを表わします。聖職者が何か不始末をして職を解かれるとかいう場合に用いられるのです。
今回の記事の題名 El milagro del AVE, en entredicho も「奇跡」の取り消し・剥奪、或いは その「奇跡」が疑われている と言ったことを表現しているのでしょう。「今迄奇跡のように発展を遂げてきたスペイン高速鉄道もどうやら怪しくなってきた」ということです。
上記表題の下には "El siniestro de Santiago supone un duro golpe para la industria ferroviaria. El accidente deja en el aire proyectos internacionales" とあります。「サンチャゴ(デ・コンポステーラ付近で)の事故はこれからの鉄道産業にとって当然ながら酷い打撃となった。この事故で国際的な(つまり海外での鉄道配備)事業(計画)も宙に浮いたもの(中断・白紙)となる」ということでありましょう。
entredicho は大抵の場合 前置詞 en と共に en entredicho という形で用いられます。
Alcalá de Henares 大学の辞書には "El honor de la chica está en entredicho."「その娘の名誉(貞節)は entredicho だ」などという今では古風な(或いはカトリック的な)例文が載っています。例文のように動詞は estar, poner 等を用います。