2012年8月7日火曜日

愛と死を見つめて amor y muerte


『愛と死を 見つめて』は、大学生河野 実(マコ、1941年8月8日 - )と、軟骨肉腫に冒され21年の生涯を閉じた大島 みち子(ミコ、1942年2月3日 - 1963年8月7日)との、3年間に及ぶ文通を書籍化したものです。
1963年(昭和38年)に出版され、160万部を売り上げる大ヒットを記録しました。関連本として、大島著の『若きいのちの日記』や河野著の『佐智子の播州平野』も出版されました。『世界の中心で、愛をさけぶ』や『いま、会いにゆきます』等の純愛小説の先駆けでした。ラジオドラマ化、テレビドラマ化、レコード化、映画化されました。

兵庫県立西脇高等学校に通うミコ(大島みち子)は、顔に軟骨肉腫ができる難病に冒されていました。阪大病院に入院した際、同じ病棟で長野県出身の浪人生マコ(河野実)と出会い、互いに18歳のタイガース・ファン同士で意気投合し、文通を始めました。その後ミコが同志社大学、マコが東京の中央大学へ進学してからも文通は途切れず、ミコの病気が再発して再入院した後も、マコは夏休みに大阪駅ホームのビール売りのアルバイトを続けてミコを励ましました。夏休みが終わって、東京に戻ったマコとの文通が闘病生活の大きな支えになりました。マコはその後もアルバイトをして長距離電話で励ましたり、旅費を工面して阪大病院を訪れるなどし、2人の愛は深まるばかりでした。しかしミコは手術で顔の半分を失い、さらに病気は悪化していったのです。そして、マコの22歳の誕生日の前日に、自らのメモリアルデーを刻んで、この世を去って逝きました。




今では東京でコンピュータの仕事をしている、従妹[いとこ]の M がこの作品に感動し、涙していた姿がつい昨日のことのように思い出されます。

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