長南 実(1920年 [大正9年]4月9日- 2007年)は、山形県出身のスペイン文学者、東京外国語大学名誉教授でした。 東京外国語学校(現・東京外国語大学)で会田由に師事し、卒業後、天理大学助教授を経て東京外国語大学教授(定年後に清泉女子大教授)となり、スペイン語。スペイン文学を教える傍ら、多くの素晴らしい翻訳を行っています。
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翻訳の質・丁寧さには評判があり、例えば、ラス・カサスの『インディアス史』(岩波書店、1981-1992)の全訳には十数年の歳月を費やしました。
「インディアスの発見・征服史と自然・文化誌の両面を幅広くカバーしているだけでなく、激越な感情をあらわにして、執拗なまでに論難を繰り返しているこの特異な歴史書を、一個の文学作品としてその文体を尊重しながら、一言一句もゆるがせにしないで全訳を試みるということは、おのれの非力を顧みない無謀のきわみであった。」と後に記していますが、文学作品的美しさの仕上がりとなっています。
この出だしだけでも、下の『プラテーロとわたし』の訳とは全く異なります。子供用と大人用に訳し分けたのかもしれませんが、長南実は そういう細かいこともできる人でした。 Juan Ramón Jiménez falleció フワン・ラモン・ヒメネス歿 (1958年) プラテーロ |
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