2013年1月28日月曜日

スペイン、失業率最悪


スペイン国家統計局は24日、昨年10~12月期の失業率が26.02%になったと発表しました。スペイン民主化の発端となった1975年の独裁者フランコ総統の死去以降、最悪の水準です。


スペインは、債務危機に見舞われ、財政再建のため厳しい緊縮策を実施しており、実体経済への深刻な打撃が続いているのです。
失業者数は約597万人で、前期より約19万人増えました。国内で最も失業率が高いアンダルシア自治州では35.86%でした。
スペイン銀行(中央銀行)は、10~12月期の国内総生産(GDP)が前期比0.6%減となったとの推測を示しています。
16~24歳の若い世代の失業率は55%を超えました。ユーロ圏では、6年連続の景気後退にあえぐギリシャに次ぐ深刻な状況です。

世界を金融危機が襲う前、2007年のスペインの失業率は8.6%で、失業者数は190万人でした。今ではその3倍に膨れ上がった格好です。



スペインの経済規模はユーロ圏で第4位です。直近3年間で2度目となる景気後退に直面しています。

苦境にあえぐ銀行業界が、欧州連合(EU)の救済基金からの支援に頼らざるを得ない状況になっています。

一方、緊縮財政策の継続は国民からの反発を買い、抗議デモも起きています。



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