3年前の今日(2010年1月27日)に 伝説的な作家サリンジャー J. D. Salinger が老衰で亡くなりました。
Jerome David Salinger (1919年1月1日 - 2010年1月27日)
晩年は誰とも会わずひっそりと暮らしていた、という噂がありましたが、そうでもなかったようなのです。
2010年1月31日付の Cornish Journal
が、私生活が謎に包まれたまま4日前・1月27日に91歳で死去した J. D. Salinger の晩年の暮らしぶりを近所の人らの証言から伝えています。
J. D. Salinger は 軽食堂で食事を取り、気軽に挨拶を交わすなど「もの静かな田舎の人」で世捨て人ではなかった(not a recluse)ようです。住民の間では J. D. Salinger の私生活を口外しないことが暗黙の了解だったそうです。バットマン扱いみたいなものだったようです。(“Nobody conspired to keep his privacy, but everyone kept his privacy ― otherwise he wouldn’t have stayed here all these years. This community saw him as a person, not just the author of ‘The Catcher in the Rye.’ They respect him. He was an individual who just wanted to live his life.”"Mr. Salinger was like the Batman icon. Everyone knew Batman existed, and everyone knows there’s a Batcave, but no one will tell you where it is.” )
J. D. Salinger は1953年ごろに東部 New Hampshire 州の田舎町、Cornish に転居し、死去するまで人口約1,700人のこの町で過ごしました。
町では "*Jerry" と呼ばれ、数年前まで選挙や町民会議にも参加するなど完全に "a towns- person" であったそうです。
*小文字の'jerry'には「おまる」の意味もあります。死の数ヶ月後 Salinger の使用していた toilet が百万ドルで売り出されたそうですが、氏の first name の Jerome = Jerry と何か因果関係があったのかも知れません。
買い物はほとんど町の雑貨店で行い、一人で軽食堂(下の写真の席)で食事を取り、「挨拶にも気軽に応じる気さくな人」。自宅近くに住む子供と学校の話をし、自宅の庭で橇をしたいという頼みにも快く応じていたそうです。
教会の夕食会を気に入り、毎週土曜に12ドルのローストビーフを食べに来ていた(Mr. Salinger was a regular at the $12 roast beef dinners at First Congregational Church in Hartland, Vt.)が、前の月(2009年12月)が最後だったということです。(Mr. Salinger last went to a supper in December.)
J. D. Salinger と言えば "The Catcher in the Rye" ですが、その話は次回に譲ります。
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